【7月31日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するレーシングポイント(Racing Point)のセルヒオ・ペレス(Sergio Perez)が30日、新型コロナウイルスの検査で陽性となり、今週末の英国GP(British Grand Prix 2020)を欠場することになった。

 厳しい感染防止対策の下、今季の世界選手権が7月にオーストリアで開幕して以降、F1ドライバーが陽性となったのは30歳のペレスが初めて。しかしながら、「レースにはこれ以上の影響は何もない見通し」であるとして、主催者は来月2日の決勝レースを予定通り開催すると強調した。

 F1の最高経営責任者(CEO)であるチェイス・キャリー(Chase Carey)氏は開幕前、検査でドライバーの陽性が確認されても、レースを中止するつもりはないと明言していた。

 一方のレーシングポイントは、「英国GPを前にシルバーストーン(Silverstone Race Circuit)で実施された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査で陽性が判明したと発表されたことを受け、残念ながらセルヒオは今週末のレースに出場できなくなったことをお知らせする」とのコメント文を発表した。

 また、「セルヒオは体調も良く元気にしている。しかし、チームやF1の安全を第一に、関連した公衆衛生当局のガイドラインに従って自主隔離を続ける」とすると、10日前に行われたハンガリーGP(Hungarian Grand Prix 2020)を終えた後、同選手が母国メキシコには帰国していないことも明らかにした。

 英国の隔離規則では、ペレスが同じくシルバーストーンで次週行われる第5戦にも出場できない可能性がある。日程が短縮された今季の4戦目となる今週末のレースには、代替選手としてエステバン・グティエレス(Esteban Gutierrez)とストフェル・バンドーン(Stoffel Vandoorne)の名前が浮上している。

 しかし一部のメディアでは、昨季でルノー(Renault)のシートを失ったドイツ出身のベテラン選手、ニコ・ヒュルケンベルグ(Nico Hulkenberg)が招集される可能性があると伝えられた。

 F1ではこれまでに1万5000件以上の検査を行っており、29日までに陽性が判明したのは2人のみで、いずれも準備に携わる地元スタッフだった。(c)AFP