【7月31日 AFP】台湾の李登輝(Lee Teng-hui)元総統が30日、死去した。97歳。李氏は中国との対立姿勢を打ち出したほか、台湾の強権支配体制からの脱却と民主化に貢献した功績から「ミスター・デモクラシー」と呼ばれていた。

 李氏は近年、複数の慢性疾患があったほか、今年2月からは食べ物をのどに詰まらせたことがきっかけで入院生活を続けていた。台北栄民総医院(Taipei Veterans General Hospital)の黄信彰(Hwang Shinn-jang)副院長は記者団に対し、李氏が敗血症性ショックと多臓器不全で亡くなったと説明した。

 李氏は1923年台湾生まれ。台湾は1945年の太平洋戦争(Pacific War)終戦まで50年にわたり日本の植民地だったことから、李氏は日本で教育を受けた。

 1988~2000年の総統時代には中国政府との対立を深め、台湾を主権国家として位置づける方針を打ち出し、中国の激しい反発を招いた。(c)AFP/Amber WANG