【7月31日 AFP】米国の実業家で、2012年大統領選で共和党の候補指名争いに出馬したハーマン・ケイン(Herman Cain)氏が、新型コロナウイルス感染により死去した。74歳だった。同氏のウェブサイトが30日、発表した。

 ケイン氏のテレビ番組立ち上げを予定していた米保守派メディア「ニュースマックス(Newsmax)」によると、同氏は7月初旬から入院していたジョージア州アトランタ(Atlanta)市内の病院で亡くなった。

 ケイン氏は1945年12月、南部テネシー州生まれ。海軍を退役後、製菓材料大手ピルズベリー(Pillsbury)やファストフード大手バーガーキング(Burger King)に勤務し、ビジネス界で頭角を現した。その後ピザチェーンのゴッドファーザーズ・ピザ(Godfather's Pizza)最高経営責任者(CEO)として同社の経営再建を進めた。

 2012年大統領選の共和党候補指名争いでは、インタビューや討論会での快活な答弁で注目を浴びたが、セクハラ疑惑が浮上し撤退に追い込まれた。

 今年の大統領選では、現職ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏の再選を支援する黒人政治団体「ブラック・ボイシズ・フォー・トランプ(Black Voices for Trump)」の共同理事を務め、6月にオクラホマ州でトランプ氏が開いた選挙集会にも参加。集会では複数のスタッフが新型ウイルス検査で陽性となったが、ケイン氏の感染経路は明らかになっていない。(c)AFP