【7月31日 AFP】ブラジル北部アマパ(Amapa)州のアマゾン(Amazon)熱帯雨林を生息地とする魚の約3分の1が、高濃度の水銀に汚染されており、食べると人体に有害だとする調査結果が発表された。水銀汚染の原因は、金の違法採掘だという。

【深く知る】カーニバル前のリオ、水道水汚染で断水やパニックも

 世界自然保護基金(WWF)ブラジル支部と、ブラジルの3つの研究機関が共同で行った調査研究では、アマパ州の5地域で採取した400匹超の魚から非常に高濃度の水銀が検出された。魚を採取した水域には、環境保護区付近の川も含まれている。

 研究チームによると「(水銀の)濃度は、肉食魚の77.6%、雑食魚の20%、草食魚の2.4%で安全基準を超えていた」。また、「最も高濃度の水銀を含んでいた魚の種類」には、地域住民に「いちばんよく食べられている魚4種が含まれていた」という。

 これらの魚を200グラム以上食べると、健康に悪影響が及ぶ恐れがあると研究者らは指摘している。

 この研究結果は、学術誌「International Journal of Environmental Research and Public Health(国際環境研究公衆衛生ジャーナル)」に掲載された。(c)AFP