【7月29日 AFP】米国は、在独米軍を1万1900人削減し、その一部をイタリアとベルギーに再配置すると、マーク・エスパー(Mark Esper)米国防長官が29日、発表した。北大西洋条約機構(NATO)域内における米軍戦力の大きな移動となる。

 現在ドイツには、米軍兵士3万4500人が駐留している。うち約6400人は帰国し、約5600人は他のNATO加盟諸国に再配置される。

  今回の移動の主な目的は、黒海(Black Sea)に近いNATO圏南東部の強化だと、エスパー長官は説明している。

 同長官によると、兵士の一部はポーランドとバルト諸国に派遣される可能性があるという。米国とポーランドは兵士の移動について既に合意の概要を策定しており、ポーランド側がこれを遂行すれば実現するとしている。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は先に、ドイツは米軍の駐留で財政上の利益を得ていると批判していた。(c)AFP