【7月29日 AFP】サウジアラビアで29日、イスラム教の聖地メッカ(Mecca)への大巡礼「ハッジ(Hajj)」が始まった。同国政府は、5日間の巡礼中の新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、例年に比べ規模を大幅に縮小した。

 ハッジはイスラム教徒の5つの義務のうちの一つで、心身の健康なイスラム教徒は一生に少なくとも一度は行わなければならないとされている。毎年の恒例行事で、世界最大の宗教集会の一つ。

 しかし今年は、サウジ国内に既に居住している最大1万人だけが参加する。昨年の巡礼者は世界中から250万人に上っており、それに比べるとごくわずかだ。

 今年のハッジが認められた人々には、検温や移動制限が課されてきた。

 巡礼者には、5日間にわたって同国西部のメッカとその周辺で一連の宗教儀礼を行う間、マスクの着用とソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)が義務付けられる。(c)AFP