【7月29日 AFP】ラグビーニュージーランド代表として2度のW杯(Rugby World Cup)優勝を経験し、現在はラグビーリーグ(13人制)のトロント・ウルフパック(Toronto Wolfpack)に所属するソニー・ビル・ウィリアムズ(Sonny Bill Williams)は29日、チームが新型コロナウイルスの影響でスーパーリーグから撤退を余儀なくされたことを受け、豪ナショナル・ラグビーリーグ(NRL)の古巣シドニー・ルースターズ(Sydney Roosters)に復帰すると発表した。

 NRLで2度の優勝を経験しているウィリアムズは、31日にシドニーに到着し、義務付けられている2週間の隔離期間に入るとしており、スーパーリーグの舞台となっていた英国を離れる前に受けた豪テレビ局のチャンネル・ナイン(Channel Nine)の取材で「体の中で火がつくような、とにかくわくわくする挑戦だ」と語った。

 ウィリアムズは2013年と2014年にルースターズでプレーし、加入1年目でリーグ制覇を経験。その後もチームの会長と連絡を取り続けていたという。

 来週には35歳になる同選手は、スーパーリーグで唯一、大西洋をまたいだカナダをホームとするウルフパックが、新型ウイルスの感染拡大に伴う「圧倒的な財政課題」でリーグに参戦できなくなったため、立場が宙に浮いていた。チームとの契約は残っており、通常であればNRLに復帰はできないが、ラグビーリーグの上層部がルールを特別に変更し、ウイルスがもたらした「例外的な状況」による移籍を認めた。

 現在、オーストラリアに入国できるのは同国の国民のみで、ニュージーランド国民が家族とともにシドニー入りするには政府の特別な許可がいる。それでもウィリアムズは、隔離期間が明けた後の8月22日のウエスト・タイガース(Wests Tigers)戦から出場できる可能性がある。(c)AFP