【7月29日 AFP】かつての米写真用品大手イーストマン・コダック(Eastman Kodak)は28日、新型コロナウイルスの流行下で政府系機関から7億6500万ドル(約800億円)の融資を受けて医薬品原材料の製造を開始すると発表した。

 米国際開発金融公社(DFC)の融資で新設される「コダック・ファーマシューティカルズ(Kodak Pharmaceuticals)」は、DFCによると「絶対不可欠だと認識されているが、国内生産量が慢性的に不足している医薬品の原材料を製造する」という。

 28日にDFCとの基本合意書に署名したコダックは、「非生物学的製剤、非抗菌薬、ジェネリック医薬品の原薬の最大25%」を製造することになる。

 コダックはかつて写真用品の大手であったが、近年は携帯電話がカメラとフィルムに取って代わり、事業は低迷していた。新規事業に伴い、ニューヨーク州ロチェスター(Rochester)とミネソタ州セントポール(St. Paul)にある製造施設を拡張する計画だ。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は5月、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)との闘いに必要な原料の国内製造を促す大統領令に署名しており、DFCによる融資は今回が初となった。(c)AFP