【7月29日 AFP】米映画制作・配給大手のユニバーサル・ピクチャーズ(Universal Pictures)と映画館チェーン最大手AMCは28日、劇場公開から17日経過すれば新作映画をオンデマンド配信可能とする契約に合意したと発表した。配信までの期間を大幅に短縮するもので、ハリウッド(Hollywood)にとって大きな転機となる。

 大作映画はこれまで、劇場公開から平均3か月たたないとオンデマンド配信されていなかったが、今後は金曜を含めた3度の週末(計17日)を経れば配信が可能となる。

 また、オンデマンド配信で得られた収益は北米で8000の映画館を展開するAMCにも分配される。

 AMCのアダム・アロン(Adam Aron)最高経営責任者(CEO)は「この新たな業界モデルを喜んで歓迎する」と述べ、今回の契約がスタジオの利益向上や、さらなる新作制作にもつながると期待を示した。

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)によって米国の多くの映画館が閉鎖となり、さらには映画の制作も止まっていることから、映画業界は厳しい局面を迎えている。

 ただ、ユニバーサルが新作の早期配信に踏み切ったことをめぐり同社とAMCは対立していたこともあり、今回の合意は驚きをもって受け止められている。(c)AFP