米豪、「共同戦線」強化で中国に対抗 日本との合同演習も検討
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【7月29日 AFP】米国とオーストラリアは28日、中国との緊張が高まる中で、軍事協力を強化し同盟国間の共同戦線を明確に打ち出す意向を示した。
米首都ワシントンで行われた年次外務・防衛閣僚協議を前に、オーストラリアの外相・国防相は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)政権による対中政策の強硬化をより穏便な表現ながらも明確に支持した。
米国のマイク・ポンペオ(Mike Pompeo)国務長官は共同会見で豪外相・国防相に対し、「米国はオーストラリアと他の自由主義諸国が直面している脅威を認識している。そして米国は壊れることのない同盟関係の中でオーストラリアと共にある」と述べた。
またマーク・エスパー(Mark Esper)米国防長官は、先週フィリピン海(Philippine Sea)で行われた米空母打撃群と日本の自衛隊護衛艦との合同演習に、オーストラリアの艦船5隻が参加したことを歓迎。「こうした演習は相互運用性を強化するだけでなく、われわれは空でも海でも国際法が認める場所であればどこへでも展開し、同盟国や連携国の同様の権利を守るという明確なシグナルを中国政府に送るものだ」と述べた。
一方でオーストラリアのリンダ・レイノルズ(Linda Reynolds)国防相は、米豪両国は極超音速兵器の開発や電子戦・宇宙戦能力の強化など、多くの防衛分野で関係を構築していくと述べ、協力体制によって「地域の安全保障に貢献し、われわれの地域における悪意ある行動を抑止する両国の共通能力を強化する」と語った。
豪北部の都市ダーウィン(Darwin)には、バラク・オバマ(Barack Obama)前大統領の主導で2012年から米海兵隊が駐留している。米豪共同声明によると、この海兵隊の展開拡大についても今回議論された。
米国は今後ダーウィンに軍事用燃料備蓄基地を設置し、豪と共に日本やインドなどの立場を同じくする国々とダーウィンで合同演習を実施することを検討していく。(c)AFP/Shaun TANDON