【7月29日 AFP】英ロンドンで28日、オランダ絵画の巨匠レンブラント(Rembrandt)の個人が所有する自画像3点のうち1点が競売にかけられ、レンブラントの自画像としては最高額となる1450万ポンド(約19億7000万円)で落札された。

 英競売大手サザビーズ(Sotheby's)で落札されたのは、ひだ襟をつけて黒い帽子をかぶった自画像。「レンブラントからリヒターまで(Rembrandt to Richter)」と題された今回の競売では、この自画像の他、500年を超える歴史の中から計71点が競売にかけられた。

 自画像は事前に1200万~1600万ポンド(約16億~22億円)での落札が予定されており、入札も1000万ポンド(約13億6000万円)で始まったため、想定範囲内の落札価格となった。

 サザビーズによると、「固い決意を持った入札者6人」が落札を競ったため、2003年に690万ポンド(約9億3700万円)で落札された別の個人所蔵の自画像の記録を容易に超える結果となった。

 レンブラントは生涯を通じて80作品の自画像を制作しており、今回落札された自画像は、個人が所有する3点の中で最も早期に描かれた。1632年末ごろの作品で、当時26歳だったレンブラントはアムステルダムで画家としての地位を確立し、初めて商業的な成功を収めていた。(c)AFP