【7月28日 AFP】(更新)マレーシアの政府系ファンド「ワン・マレーシア・デベロップメント(1MDB)」をめぐる巨額汚職事件に関連する裁判で、クアラルンプール高等裁判所は28日、ナジブ・ラザク(Najib Razak)元首相に対し、禁錮12年の有罪判決を言い渡した。

 同高裁は、1MDBの資金流用に関連する7つの罪全てでナジブ被告を有罪と認め、同被告にはさらに2億1000万リンギット(約52億円)の罰金の支払いが命じられた。

 ナジブ被告は違法行為を強く否定しており、控訴する意向を示している。長期にわたる控訴審が終わるまで、引き続き保釈が認められる。

 被告は1MDBの元子会社「SRCインターナショナル(SRC International)」から、4200万リンギット(約10億4000万円)を不正に自身の口座に送金した罪などに問われてきた。

 政府系ファンドの資金数十億ドルが、高級不動産から高額な美術品にまで流用された事実が発覚する中、米金融大手ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)もこの汚職スキャンダルに巻き込まれた。

 ナジブ被告に向けられた国民の怒りは、2018年の総選挙で被告が率いた長期連立政権の敗北を招く主な原因となり、同年、ナジブ被告は逮捕されていた。(c)AFP