【7月28日 AFP】インドネシア・アチェ(Aceh)州で27日、インターネット上で売春をあっせんしたとして今年3月に逮捕された女性2人の公開むち打ち刑が執行された。2人はそれぞれ100回近くむちで打たれた。関係者が28日、明らかにした。

 スマトラ(Sumatra)島の先端に位置するアチェ州では、イスラム教徒が人口の多数を占めるインドネシアの中でも唯一シャリア(イスラム法)が適用されている。売春や賭博、不倫、飲酒、同性愛者間の性行為などが犯罪とみなされ、刑罰としてむち打ち刑に処される。

 新型コロナウイルスの影響で集会は禁止されているにもかかわらず、アチェ州ランサ(Langsa)で行われた公開処刑には、数十人が見物に集まった。

 最近の公開処刑では受刑者がマスクを着用することもあったが、2人はマスクをつけていなかった。

 地元当局者は、オンライン上で急増している売春あっせんの取り締まりに苦戦しているとし、「ランサではこれが初めての(売春あっせんの)事例だが、実際には多く存在するはずだ」と述べた。

 人権団体は公開むち打ちを残酷だと非難しており、インドネシアのジョコ・ウィドド(Joko Widodo)大統領も廃止を求めているが、アチェ州の人口の圧倒的多数を占めるイスラム教徒には広く支持されている。(c)AFP