【7月30日 Xinhua News】中国西部地域と東南アジアを結ぶ「陸海新ルート」の運営会社、中新南向通道(重慶)物流発展がこのほど発表した今年上半期(1~6月)の陸海新ルートの運営状況によると、陸海新ルートの目的地は6月30日時点で92カ国・地域の234の港湾に広がっている。

 陸海新ルートは、中国西部の省・自治区・直轄市がシンガポールと共同でつくった新たな陸海複合の貿易ルート。重慶(Chongqing)を運営の中心とし、広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)、貴州省(Guizhou)、甘粛省(Gansu)、青海省(Qinghai)、新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)など西部の省・自治区をハブとし、鉄道、船舶、道路などの輸送方式を利用、南に下って広西北部湾を経由して世界各地に通じる。東部地域から海路を利用するのに比べ、所要時間が大幅に短縮される。

 陸海新ルートを通じて運行された列車の本数は上半期、往路が188本、復路が198本で合計386本に達した。2017年9月の正式開通から今年6月30日までの累計は、往路が1003本、復路が963本で1966本に達した。当初は週1本だった運行の頻度も双方向で1日1本に増えている。同ルートではさらに、もう二つの物流組織の導入が進んでいる。国際鉄道輸送(重慶-ベトナム・ハノイ)や重慶・東南アジア諸国連合(ASEAN)間の道路輸送も常時化されている。輸出入貨物はすでに、自動車・同部品や化学工業原材料・同製品、軽工業・医薬品(飲料)、生鮮・冷凍食品など350品目余りに及んでいる。

 陸海新ルートはすでに、中国と欧州を結ぶ定期貨物列車「中欧班列」や長江の「黄金水路」とつながり、「一帯一路(Belt and Road)」と呼ばれるシルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロードとの接続を実現している。(c)Xinhua News/AFPBB News