【7月28日 AFP】新型コロナウイルス感染の第2波を阻止しようと中国政府が対応を急ぐ中、同国当局は28日、北東部の港湾都市・大連（Dalian）で発生した新たなクラスター（感染者集団）が他省に拡大していることを明らかにした。

　中国ではここ数か月間、小規模な流行が相次いだことで懸念の声が上がっていたが、28日に報告された新規感染者数は68人に上り、1日当たりの感染者数としては4月以降で最多となった。

　このうち57人は、同国北東部の新疆ウイグル自治区（Xinjiang Uighur Autonomous Region）で確認された。区都ウルムチ（Urumqi）では、感染拡大により住民数百万人がウイルス検査を受け、同市に厳格な外出制限が敷かれた。

　また、遼寧（Liaoning）省の港湾都市である大連でも、新たに6人の感染者が確認された。大連では先週、水産加工工場で最初のクラスターが発生しており、同市の感染者数は合計44人になった。

　保健当局によると、大連で発生したクラスターは現在、遠方にある同国南東部沿岸の福建（Fujian）省を含む、国内の5地域9都市に拡大した。

　福建省当局は、1500キロ離れた大連から訪れた無症状感染者を確認した後、省都福州（Fuzhou）は「戦時状態」に突入したと宣言した。

　同日に首都北京で報告された新規感染者も、大連から移動してきた別の無症状感染者とのつながりがあった。7月初めにクラスターが抑え込まれて以来、北京で感染者が確認されたのは初となる。(c)AFP