【7月27日 AFP】(更新、写真追加)イスラエルは27日、北部の対レバノン国境で越境攻撃を試みた同国のイスラム教シーア派(Shiite)組織ヒズボラ(Hezbollah)の武装集団を撃退したと発表した。ヒズボラは関与を否定している。

 イスラエルの発表によると、現場では同国軍部隊と武装集団との間で銃撃戦が起きた。ベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相はテレビ演説で、「ヒズボラの細胞がきょう、イスラエル領土に侵入した」と表明。同国軍が「攻撃の試み」を阻止したと述べた。

 イスラエル軍によれば、同国とレバノン、シリアの3か国が領有権を主張するドブ山(Mount Dov)地帯で3~5人の武装集団がブルーライン(停戦ライン)を越えたため、イスラエル軍側が攻撃を行い、銃撃戦に発展。武装集団はレバノンに退却したとされる。

 イスラエル側に犠牲者は出なかったという。レバノン側にけが人が出たかどうかは不明。

 ヒズボラは声明で関与を否定。「レバノンからパレスチナ占領地への越境作戦が阻止されたという敵側メディアの主張は(中略)完全な虚偽だ」と主張した。

 イスラエル軍は一時、ブルーライン沿いに居住する全住民に対し、屋内にとどまるよう指示したが、後に指示を解除した。

 イスラエルは数日前から、北部国境地帯に厳戒態勢を敷き、部隊を増派していた。(c)AFP