【7月27日 AFP】ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)英首相は27日、自身が新型コロナウイルスに感染し生死をさまよった一因が肥満にあったとの考えから、ジャンクフードの広告禁止などを盛り込んだ1000万ポンド(約14億円)規模の肥満対策計画を公表する。

 現地メディアによると、ジョンソン首相が発表予定の「健康増進」計画には、医師が肥満患者に「サイクリングの処方」を奨励することや、サイクリング専用道路の増設、午後9時前のジャンクフードのテレビCM放送禁止などが盛り込まれるとみられている。

 政府報道官は26日、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、私たち全員に肥満の即時・長期リスクに警鐘を鳴らしている。首相も、より健康で活動的になり食生活を改善するために、この機会を活用しなければならないと確信している」と述べ、「われわれは国民に対し、この機会を利用してどう暮らしていくかを評価し、体重減少、健康生活の向上、国民保健サービス(NHS)への負担軽減のため簡単なことから実践するよう呼び掛けていく」とした。

 デーリー・メール(Daily Mail)の報道によると、飲食店は提供する食事のカロリー数を公表しなければならなくなるという。

 これまで体重を制限することに取り組んできたジョンソン首相は新型コロナウイルス感染後、4月に集中治療室(ICU)に移された。ガーディアン(Guardian)によると、この肥満対策計画の費用は推定1000万ポンド。ジョンソン氏は長らく介入主義の「過保護国家」を激しく非難してきたが、方針を180度転換する格好となった。(c)AFP