【7月26日 Xinhua News】中国科学院南京地理・湖泊研究所はこのほど、中国とイタリア、米国、英国の学者がリモートセンシング・ビッグデータを活用し、2000~2018年の中国の湖の透明度変化動向を分析したことを明らかにした。それによると、モニタリング対象となった400余りの湖の7割以上で透明度が増しており、全体として中国の湖は清浄化が進んでいるという。

 研究を指導した同研究所の段洪濤(Duan Hongtao)研究員によると、今回は中国国内の面積20平方キロ以上の主要な大型・中型の湖を含む412の湖を分析したという。研究チームは2000~2018年の衛星リモートセンシング・モニタリング画像を取得し、地上観測と結び付けて、湖の透明度計算方法を構築した。

 分析結果は中国の湖の透明度が高まっていることを示している。湖412カ所の70・2%に当たる289カ所の透明度が高まっている。うち、透明度が格段に高まったのは176カ所で、42・7%を占めた。この結果は、明らかになった湖の水質データと一致しており、中国の大型・中型の湖は全体的に清浄化が進み、水質が改善していることを物語っている。

 段研究員は「全体として、中国の湖の水質は改善し続けている。水深増加、富栄養化抑制、ここ数年の流域植生復元が水質向上の三つの要因になっている」と述べた。

 関連の研究成果は7月、地球観測分野の有力誌「International Journal of Applied Earth Observation and Geoinformation」に掲載された。(c)Xinhua News/AFPBB News