【7月26日 AFP】ロードレース世界選手権(WGP 2020)に参戦するレプソル・ホンダ(Repsol Honda)の王者マルク・マルケス(Marc Marquez、スペイン)が、第3戦アンダルシアGP決勝を欠場することになった。

 同じヘレス・レーストラック(Jerez Racetrack)で行われた前週のスペインGPで、クラッシュして腕を骨折したマルケスは、手術を受けてから4日後の25日にアンダルシアGPの予選に出場したが、途中で棄権した。

 マルケスは、「バイクに乗って25周を完走するのは至難の業だということは分かっていた」「だけど手術を受けて少しだけ可能性が出てきた」「そんなとき、情熱のあるスポーツマンならトライしてみるものだ」と話した。

 アルベルト・プーチ(Alberto Puig)チーム代表も、「チャンピオンは、選択肢や少しでも可能性があると思ったなら、家にとどまっていることはできない」と話している。

 年間優勝6回を誇るマルケスは、数か月遅れで開幕したMotoGPクラスの今季初戦となった19日のスペインGP決勝で、転倒して右腕を骨折する大けがをした。しかし21日に手術を受けたマルケスは、メディカルチェックを受けた後の23日には出場できる状態に戻り、25日には折れた腕で腕立て伏せ40回をこなしたと話していた。

 24日のフリー走行はすべて回避し、翌日午前の3回目のフリー走行でも、コースレコードを出したモンスターエナジー・ヤマハ(Monster Energy Yamaha)のマーベリック・ビニャーレス(Maverick Vinales、スペイン)から1.3秒遅れのベストタイムが精いっぱいだった。それでもマルケスは「良い走りができたことに少し驚いた」と話している。

 ところが4回目のフリー走行では苦しみ、コーナーで極端に減速し、大きく膨らむようになった。マルケスは「再びコースへ出て、骨ではなく肘に大きな痛みが走った。そのとき、体がやめろと言っていた」と話している。

 その後は予選の1回目のセッションに出走したものの、結局1回もタイムアタックを行うことなくピットへ戻った。(c)AFP