【7月26日 AFP】米GPS機器大手ガーミン(Garmin)のコンピューターネットワークで23日から障害が発生しており、同社が提供する航空・フィットネスアプリの両サービスが影響を受けている。ランサムウエア攻撃を受けているとの見方が出ている。

 ガーミンは25日、同社のスマートウオッチやGPSサービスに保存されている顧客のデータは損なわれていないと発表した。同社は、「利用停止中にガーミン・コネクト(Garmin Connect)へアクセスすることは不可能だが、停止中にガーミンの機器から収集されたアクティビティーや健康に関するデータは端末内に保存され、ユーザーが端末を同期すればガーミン・コネクト上にデータが表示される」と述べた。

 ガーミン・コネクトは、同社が提供する健康・フィットネスのトラッカーアプリだ。

 航空機の操縦士が飛行計画を立てる際に使用する同社のアプリ「ガーミン・パイロット(Garmin Pilot)」や、航空データベースサービス「フライガーミン(flyGarmin)」のいずれも利用できなくなっている。

 ガーミンはまだ、利用停止に陥った原因について説明していないが、専門サイトでは同社がいわゆるランサムウエア攻撃を受けたとの見方を伝えている。この攻撃を受けた利用者は、ハッカーにランサム(身代金)を支払わないと自分自身のデータにアクセスすることができなくなる。

 また利用停止によって、ガーミンのコールセンターも被害を受け、顧客からの電話やメール、オンラインチャットに応答できなくなっている。

 技術系ニュースサイト「ZDNet」は、23日早朝にガーミンで障害が発生した後、「ガーミンの複数の従業員がソーシャルメディア上で攻撃について詳細を共有した。いずれも、ランサムウエア攻撃だとしている」とし、「ZDNetは、複数の従業員にインタビューし、その主張を確認した」と報じた。(c)AFP