【7月25日 AFP】ブラジルで今週発表された3社の世論調査で、同国のジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)大統領の支持率が上昇し、新型コロナウイルス危機への対処をめぐって物議を醸しているにもかかわらず、2022年の大統領選で再選する可能性が高いことが分かった。

「熱帯のトランプ(Tropical Trump)」とも称される極右のボルソナロ大統領は、国内で新型ウイルスが爆発的に広がっているにもかかわらず、感染拡大を軽視する発言をして現在、自身も感染している。同国は感染者数・死者数ともに米国に次いで世界で2番目に多い。

 しかし、24日に発表された世論調査の結果によると、ボルソナロ氏は危機を比較的うまく切り抜けているようだ。

 ニュース週刊誌ベジャ(Veja)に24日に掲載された最新の世論調査結果では、ボルソナロ氏は次期大統領選において、対立候補次第で得票率27.5〜30.7%を獲得し、1回目の投票でリードする可能性が高い。多くの支持を集めている強敵のセルジオ・モロ(Sergio Moro)元法務・公安相や、左派のルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ(Luiz Inacio Lula da Silva)元大統領らが相手でも、決選投票で圧勝するとみられている。

 一方、ニュースサイト「Poder360」が23日に発表した世論調査結果では、ボルソナロ氏の支持率は2週間前の40%から43%に上昇。不支持率は1ポイント減り、46%だった。

 同サイトによると、新型コロナウイルスの緊急援助金の受給者の間では、ボルソナロ氏の支持率は52%に上った。この援助金は、外出制限措置で経済的影響を受けている貧困層を支援する目的で、一人当たり月600レアル(約1万2000円)が支払われている。

 証券会社のXPインベスティメントス(XP Investimentos)が20日に発表した世論調査では、ボルソナロ氏の支持率は5月の25%から30%に上昇した一方、不支持率は同50%より下がり45%だった。(c)AFP