【7月24日 AFP】(更新・写真追加)トルコ・イスタンブールの歴史的建造物アヤソフィア(Hagia Sophia)で24日、再モスク(イスラム礼拝所)化されてから初の礼拝が行われ、レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領を含む数千人が参加した。

 トルコの裁判所は10日、アヤソフィアを博物館とする1934年の決定を無効と判断、礼拝が可能となった。エルドアン氏がコーラン(イスラム教の聖典)の一節を唱えると、四つの尖塔(せんとう)から祈りの言葉が流れた。また、トルコ宗教庁長官が説教を行い、この様子はトルコのテレビ各局で生中継された。

 49歳の女性はAFPの取材に対し、トルコ東部で休暇を過ごしていたが、この日の礼拝のために急いで戻って来たと語り、「歴史的な瞬間だ」「とても感動した」と述べた。

 専門家らは、エルドアン氏は支持基盤である国家主義的な敬虔(けいけん)なイスラム教徒を活気づけようとしているとし、礼拝に参加した多くのイスラム教徒が今回の出来事を画期的だと捉えていると指摘した。

 アヤソフィアは今から1500年前、キリスト教国家のビザンツ(Byzantine)帝国時代に大聖堂として建造された。1453年にオスマン(Ottoman)帝国が首都コンスタンティノープル(Constantinople、現イスタンブール)を征服した後、モスクに改造され、1935年からは博物館として公開されていた。(c)AFP