山紫水明を活かす、アスファルト道路とともに通じた貧困脱却の道
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【7月25日 People’s Daily】「李さん、商売はどうですか」。「予約が入るようになった。特に休日はね。満室になるよ」――民宿を営む李銀生(Li Yinsheng)さんは、商売のことになるとつい興奮してしまう。李さんが住んでいるのは、中国・河南省(Henan)欒川県(Luanchuan)倉房村(Cangfang)。山紫水明の土地だが、李さんは子どものころを思い出すと、ため息ばかり。「山ばかりで、土地はやせていた。生活は苦しかった」
李さんは20歳のとき、多くの若者と同様、出稼ぎに行った。だが、李さんには技術も、学問もなく、仕事をしても低収入だった。病弱な父母の面倒を見るため、数年もたたずに村に戻った。2013年の時点で185戸のうち貧困家庭が112戸あった。
倉房村と峰を挟んで隣り合う重渡村(Chongdu)。自然条件は同じだが、状況はまったく異なる。重渡村はここ数年間、「農村観光」によって豊かになった。2013年末には1人当たりの年収が3万元(約46万円)になった。各戸が乗用車を保有し、家を新築した。
倉房村の人々は考えた。昔は重渡村より倉房村の方がましだったのに、どうして追い抜かれたのか。
「決め手になったのは、あの村にアスファルト道路が通じたことだ。われわれも何とかして道路をつくらなければ」と李さんは思った。倉房村に欠けているのはアスファルト道路だけではない。もっと大事なのは「貧困を脱却する道」だ。重渡村に学んで村の現状を変えなければならない。
望めばかなうものなのか。2013年元日、洛陽(Luoyang)から欒川に通じる高速道路が開通した。高速道路から重渡村に向かう道路は倉房村を通った。
野生動物園が倉房村に設けられることになった。山地や竹林はレジャー施設に利用された。山地が流通するようになると、村民に賃貸料や分配金が入るようになった。動物園で働けば賃金が出る。
「もっと重要なのは動物園が人気を博したことだ。入園者が多いときは駐車する場所もなくなるほどだ」と李さん。李さんは都市部の住民が農村で余暇を楽しむ「農家楽」を始めるチャンスが訪れたと感じた。
政策資金として10万元(約150万円)余りが使えるようになった。これと自己資金と借金で李さんは自宅を改造し、2015年末、民宿を始めた。李さんは妻とともに民宿経営者養成コースに通い、清掃の仕方、食事の作り方、接待のマナーを習った。時間があるときは、重渡村に話を聞きに行った。年間利益7、8万元になり、2016年、李さん一家は貧困を脱却した。
環境がよくなれば、お金がもうかる。倉房村は村民規約を制定し、開墾や樹木の伐採を禁止した。現在、42軒のホテルができた。山地の特産物を売る者もいる。昨年末、112戸の貧困家庭がすべて、貧困を脱却した。(c)People's Daily/AFPBB News