【7月25日 Xinhua News】中国全国乗用車市場情報連合会(乗連会)は21日、上半期(1~6月)の乗用車市場分析・年間展望を発表した。上半期の乗用車販売台数は卸売りベースで前年同期比22・9%減の766万7千台、小売りベースで22・5%減の770万9千台となり、第2四半期(4~6月)は前年同期比の伸びが落ち着き、第1四半期(1~3月)からV字回復した。上半期の市場構造には次の特徴が見られた。上海証券報が伝えた。

 ▽市場集中度の向上

 上半期、上位10社の販売台数が乗用車市場の61%を占め、前年同期比で3ポイント拡大した。自動車市場はここ3年、中・高度成長から調整期に移り、特に今年は新型コロナウイルス感染症の影響で、経営は大きな試練に直面している。大手企業は資源が多く、リスク耐性があるため、市場集中度が高まっている。

 ▽高級車が好調

 高級車は高成長を維持し、上半期の市場シェアは前年同期比3・1ポイント増の13・7%に拡大した。うち、6月単月は14・8%で、過去最高を更新した。

 ▽SUVはセダン以上に好調

 上半期、多目的スポーツ車(SUV)の販売は17%減となり、セダンの25%減より好調だった。市場の回復を受け、SUVは第2四半期の伸び率が先駆けてプラスに転じて6%増となった。新型コロナで抑制された需要が解き放たれたことで、特に高級SUV市場は第2四半期の伸びが25%に拡大した。

 ▽NEV市場は低迷

 上半期、新エネルギー車(NEV)の販売台数は小売りベースで44%減の31万4千台で、市場全体を下回った。新型コロナに加え、石油安も重なり、個人消費者の購入意欲は弱まり、公用車需要も低下した。

 下半期は新型コロナや経済、自動車市場環境などにおいて、マイナス影響の改善が見込まれるものの、新型コロナで個人所得は打撃を受け、新型コロナ前の水準に素早く立ち直るのは難しい状況だ。加えて、地方政府による支援策の効果が弱まり、乗用車は下半期にプラスに転じる可能性はある一方、大きな圧力を受ける見通しだ。マクロ経済、産業政策、市場環境といったさまざまな要素を加味すると、今年の乗用車市場は前年比で11%減となる見込み。(c)Xinhua News/AFPBB News