■「拒む余地はない」

 ユービーアイソフトに2015年に入社した女性(Dさん)は、入社直後に女性社員のグループに連れ出された。「(女性らは)何人かの名前を挙げて『彼らと二人きりで座らない、コーヒーを飲みに行かない、二人きりで部屋に入らない』ようにと言った」とAFPに語った。

 その後、同僚男性にデートに誘われたDさんが丁重に断ったところ、「拒む余地はないと思い知らされた」という。「ショックだった」

 問題の一部は、人事部の対応にあるとDさんは指摘する。人事部には親身になってくれる人もいた一方で、苦情を伝えたDさんを「口説き文句をよく受け取らず、ストレス管理ができない女の子」と見なす人もいた。

「残念ながら、ユービーアイソフトでは悪事を働く人が保護されている。そういう人たちは通常、重要な役職についており、仮に人事部や上司に相談したところで何もしてくれない」と別の元従業員(Eさん)は証言する。

「問題が起これば、その問題を問われている人が昇進する。給与の平等な支払いに言及すれば、ストレス軽減のため職務上の責任を減らすことも可能だと言われる」

「そう言われて、私はユービーアイソフトを退職した」 (c)AFP/Anne-Sophie THILL with Jules Bonnard in Paris