ブラジル大統領、三たびコロナ陽性 国内新規感染者は約6.8万人で最多更新
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【7月23日 AFP】ブラジル大統領府は22日、ジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)大統領(65)が21日に3度目の新型コロナウイルス検査を受けたが、陽性と診断されたと発表した。ボルソナロ氏は隔離生活を延長し、予定していた出張も延期するという。
同日、ブラジル保健省は直近24時間に6万7860人の新規感染者数が確認され、過去最多を更新したと発表した。新たに確認された死者は1284人。ブラジルは米国に次ぎ、世界第2位の新型コロナ感染大国となっている。
極右のボルソナロ氏は、今月7日に初めて陽性反応が出て以来、首都ブラジリアの公邸で自主隔離生活を送っている。
ボルソナロ氏は新型コロナウイルスを「ちょっとした風邪」と呼んで流行を軽視し、公衆衛生当局による外出制限やソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)などの予防対策指針に反発。自身が感染するまでは、マスクを着用せず外出しては支持者らとハグや握手を交わし、国内の感染が急速に広がる中でも経済活動の再開を強く求めていた。
隔離中の19日にも、ボルソナロ氏は公邸で幅約2メートルの人工池を挟んで支持者らと交流。マスクを外して話しかけ、新型コロナ治療のため服用しているという抗マラリア薬「ヒドロキシクロロキン」の箱を得意げに掲げてみせた。
ヒドロキシクロロキンについては新型コロナウイルス感染症に対する治療効果は認められないことが科学的に指摘されているが、ボルソナロ氏はドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領と共に、新型コロナ治療薬として強く支持している。(c)AFP