【7月22日 AFP】インドネシアの野生生物保護当局は22日、体長23メートルの巨大クジラの死骸が、沿岸都市クパン(Kupang)の浜辺付近に漂着したと明らかにした。死因は不明だという。

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 クジラの死骸が最初に見つかったのは21日。当局は、膨れ上がった死骸の対応策に関する検討を急いだ。クパンの海岸には、クジラを見ようと大勢が集まっていた。

 しかしクジラの死骸は翌22日、調査のため岸へ引き上げる前に沖へ再び流されてしまった。

 地元の野生生物保護当局者は、「シロナガスクジラだと思うが、死因については分からない」と述べた。

 シロナガスクジラは現存動物としては最大で、体重は最大200トン、体長は32メートルにもなる。

 米誌ナショナル・ジオグラフィック(National Geographic)によると、シロナガスクジラの舌だけでもゾウ1頭の重さに相当し、平均寿命は80~90年だという。

 クパン近郊では昨年10月にも、ゴンドウクジラ7頭の死骸が発見されている。同市沖では潮の逆流が発生し、クジラが海岸近くの岩礁の間に挟まる危険があるという。

 インドネシアでは2018年にもマッコウクジラの死骸が発見され、胃の中からプラスチック製のカップ100個以上と袋25枚が見つかった。同国の深刻な海洋ゴミ問題に懸念が高まっている。(c)AFP