【7月22日 AFP】ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン(Jacinda Ardern)首相は22日、元政府職員と不倫関係にあったとして、複数の省の大臣を務める閣僚を解任した。9月の総選挙を前に議員の言動に対する目が厳しくなる中での解任となった。

 イアン・リーズガロウェイ(Iain Lees-Galloway)労働・安全相兼移民相兼事故補償公社相が、自身の監督下にある政府機関で働いていた元職員と不倫をしていたことが発覚し、これを受けてアーダーン氏はリーズガロウェイ氏の職を解いた。

 アーダーン氏は、リーズガロウェイ氏は雇用規則を規制する労働関係省のトップであったため、現在の役職にこれ以上とどまることはできないと述べた。

 アーダーン氏は報道陣に対し、リーズガロウェイ氏は「12か月間にわたる判断力の欠如を示した。(不倫)関係を持つことにより、職権乱用との非難に自らをさらしてしまった」と述べた。また、リーズガロウェイ氏に対する道徳的判断を下すつもりはないと話す一方で、同氏は「労働環境の基準や様式を定める責任者である大臣に期待する模範的行動」を示さなかったと付け加えた。

 既婚者で3人の子どもがいるリーズガロウェイ氏は、簡潔な声明を出し、「完全に不適切な」自身の行為を認め、家族を失望させたことを謝罪した。

 野党・国民党のジュディス・コリンズ(Judith Collins)党首が21日、リーズガロウェイ氏の不倫に関する詳細を首相府に報告した。コリンズ氏は、議員の不適切行為に関する疑惑があれば、自身に連絡するよう一般市民に呼びかけていた。(c)AFP