【7月22日 AFP】米俳優ジョニー・デップ(Johnny Depp)さん(57)が起こした注目の名誉毀損(きそん)裁判で、元妻で女優のアンバー・ハード(Amber Heard)さん(34)が21日、再び証言台に立ち、実業家で富豪のイーロン・マスク(Elon Musk)氏と浮気していたとの疑惑を否定した。

 映画「パイレーツ・オブ・カリビアン(Pirates of the Caribbean)」シリーズの主演俳優であるデップさんは、英大衆紙サン(Sun)と、2018年の同紙記事でデップさんを「ワイフビーター(妻虐待者)」と呼んだ執筆者を相手取り訴えを起こしている。

 デップさんは波乱に満ちた2年間の結婚生活の間、ハードさんが米電気自動車(EV)大手テスラ(Tesla)と宇宙開発企業スペースX(SpaceX)の創業者のマスク氏や、米俳優ジェームズ・フランコ(James Franco)さんと性的関係を持っていたと主張していた。

 一方ハードさんは証言でデップさんの主張を否定。とりわけ、2人の結婚後間もなかった2015年3月以降、マスク氏が夜にたびたびハードさんの元を訪れていたとする疑惑を否定した。

 前日に続き英ロンドンの高等法院に出廷したハードさんは証言台で「イーロンとは2016年まで、連絡を取ったこともなかった」と述べた。

 デップさんの代理人を務めるエレノア・ローズ(Eleanor Laws)弁護士は、2016年に夫婦だった2人が争ったとされる後、マスク氏がデップさんからハードさんを守ると申し出て送ったショートメッセージを読み上げた。これによるとマスク氏は「君が僕に二度と会いたくなかったとしても、僕のこの申し出は有効だ…とにかく、ばかでごめん」「連絡が全く取れないのはとてもつらい。君のことが本当に好きだから気になる」などと書いていた。

 ハードさんはデップさんと口論になった際、携帯電話で顔を殴られたと主張しており、マスク氏のメッセージが送信されたのはその事態が発生した翌日とされる。ハードさんは当時、デップさんに対する接近禁止命令の申し立てを検討していたという。(c)AFP