【7月23日 Xinhua News】中国内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)の文化・観光庁は、同自治区アルシャー盟(Alxa League)アルシャー左旗(Alxa Left Banner)で古代の遊牧民族が残した岩絵群を新たに発見したと明らかにした。これまでに250点余りが確認されている。

 岩絵は主に岩の表面を削って描かれており、題材も多岐にわたる。日常の遊牧生活を描いたもののほか、普段あまり見ることのない興味深いモチーフも見つかっている。調査スタッフが「オオカミを捕らえる勇士」と名付けた絵は、帽子をかぶった勇士が巨大なオオカミを両手に掲げており、オオカミの口を半開きで描くことで、既に死んでいることを表現している。また「ラクダに乗る人」と名付けられた絵は、ラクダにまたがり手綱を取る人が描かれる。これらの題材は、これまで見つかった遊牧民族の岩絵の中でも比較的珍しいという。

 岩絵が描かれた年代については、今後の考証を待つ必要がある。同地域ではかつて、匈奴(きょうど)や鮮卑(せんぴ)、突厥(とっけつ)などの北方遊牧民族が暮らしていた。(c)Xinhua News/AFPBB News