【7月21日 AFP】南アジア各国当局の19日の発表によると、同地域のモンスーンの豪雨による死者は200人近くに上った。バングラデシュおよびネパール当局は、増水によってさらに洪水が発生する恐れがあるとして、警戒を呼び掛けている。

 バングラデシュ当局によると、河川の増水で堤防の決壊や村の浸水が発生しており、この2週間で少なくとも67人が死亡したほか、260万人が影響を受けた。また、同国北部では新たな豪雨により河川の増水が続いているという。

 現在、バングラデシュでは国土の3分の1が浸水しており、当局によると国土の最大4割が水没する恐れもあるという。

 一方、ネパールでは洪水や土砂崩れにより79人が死亡、46人が行方不明となっている。同国政府は、今後3日間で河川の水位が上昇すると警告している。

 またインド北東部アッサム(Assam)州の当局によると、同州ではこの2週間でさらに45人が死亡した。

 アッサム州にある国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産(World Heritage)カジランガ国立公園(Kaziranga National Park)では、100頭を超える動物が洪水により命を落とした。同園には世界に生息するイッカクサイ(インドサイ)の3分の2が暮らしている。

 映像はバングラデシュの被害、20日撮影。(c)AFP