【7月23日 Xinhua News】中国アリババグループ(Alibaba Group)傘下のモバイル決済アプリ「支付宝(アリペイ、Alipay)」の保険プラットフォームは20日、ペットの「鼻紋」認証技術を開放し、中国大地財産保険、衆安在線財産保険と共同で、ペットのケガや病気に備える「ペット保険」に初運用すると発表した。当面の対象は犬と猫を予定している。上海証券報が伝えた。

 鼻紋の活用により、保険の加入時は、鼻紋情報に基づいて、ペットごとの電子文書を作成し、賠償時は、鼻紋を読み取って身元を確認するだけで請求できるという。ペットの鼻紋認証技術の認証成功率は99%以上で、今後は都市におけるペット管理や迷子捜索などへの利用も期待される。

 アリペイの保険プラットフォームサービスの対象となる保険加入者は5億人に達する。人間以外に医療保険商品を提供するのはこれが初めて。

 ペットを飼ったことのある人にとっては周知の事実だが、犬や猫が病気になった場合の治療費は高く、数百元(1元=約15円)から千元ほどかかる。飼い主の経済的負担を軽減するため、アリペイの「ペット保険」では、生後3カ月~10歳の犬と猫を対象に、保険料の異なる3種類の保険商品を提供する。年間保険料が399元の商品は、保険の補償額は最高で年間1万元、外来診療も対象となる。病気の種類は問わず、回数制限もない。

 アリペイで財産保険を担当する王方(Wang Fang)氏は、多くの人にとって、ペットも重要な家族の一員であり、ペット保険に加入することは、家族の加入同様に重要なことだと話し、需要の拡大を見込む。ペットの鼻紋認証技術は、ペットの個体認証を可能とし、ペット保険の国内における急速な普及に役立つ見通しだ。(c)Xinhua News/AFPBB News