【7月20日 AFP】トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は19日、イスタンブールの歴史的建造物であるアヤソフィア(Hagia Sophia)を電撃訪問した。アヤソフィアは10日に、モスク(イスラム礼拝所)化が決まり、この決定後初の礼拝が24日に行われることになっている。

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 トルコ大統領府はエルドアン氏がこの訪問でアヤソフィアのモスク化の準備を視察したと発表。建物内部の足場を写した写真も公表した。トルコの宗教当局である宗務庁(ディヤネト、Diyanet)によると、キリスト教を象徴するものはカーテンで覆い隠され、「礼拝の間、適切な手段によって」照明が消されるという。24日に予定されている約500人の金曜の礼拝に、エルドアン氏が参加する予定かは明らかでない。

 トルコの最高裁は、約100年前にアヤソフィアに与えられた博物館としての地位を無効とする決定を下し、モスクとしての運用を開始する道が開かれた。エルドアン氏は昨年、アヤソフィアを博物館に変更したのは「非常に大きな過ち」だったと述べている。

 アヤソフィアのモスク化決定はキリスト教信者らの怒りを招き、歴史的に敵対する北大西洋条約機構(NATO)加盟国、トルコとギリシャの間では緊張が高まっている。(c)AFP