【7月19日 AFP】スペイン1部リーグ、ビジャレアル(Villarreal CF)のサンティ・カソルラ(Santi Cazorla)が18日、今季終了後の退団を発表した。

 19日に行われる今季最終戦のSDエイバル(SD Eibar)戦を前に別れのあいさつをしたカソルラは、シャビ・エルナンデス(Xavi Hernandez)監督率いるカタール1部リーグのアル・サード(Al-Sadd)に加入することが見込まれている。

 35歳のカソルラは2年間の恐ろしいけがの期間を乗り越え、自身3度目となるビジャレアルでのプレーで素晴らしい時を過ごしている。

 10代でビジャレアルに加入したカソルラは、レクレアティーボ・ウエルバ(Recreativo Huelva)やマラガ(Malaga CF)でもプレー。6年間在籍したイングランド・プレミアリーグのアーセナル(Arsenal)では公式戦180試合に出場し、スペイン代表として81キャップを誇る。

 カソルラはクラブがソーシャルメディア上に投稿した映像の中で、「ビジャレアルは自分にすべてを与えてくれた」「18歳のとき、クラブはオビエド(Oviedo)からやってきた誰も知らない少年に、賭けてくれた」「前に去った時と同じように、また後でお目にかかりましょう」と語った。

 アキレス腱(けん)を損傷し、復帰するどころか再び歩くこともできなくなる恐れがあった際には、そのキャリアは終わりを迎えたかに思われ、約2年の間に8回の手術を受ける中、一時は足が重い感染症にかかって切断が検討されたときもあった。

 それでもカソルラはビジャレアルで目を見張る復活を遂げ、今季は11ゴール8アシストを記録してチームのヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2020-21)出場権獲得に貢献。先月のバレンシア(Valencia CF)戦でジェラール・モレノ(Gerard Moreno)のゴールをアシストした場面で見せた柔らかなタッチは、今季を象徴する一場面として記憶されるだろう。

 スペイン代表として2008年と12年の欧州選手権(UEFA Euro)制覇を誇るカソルラは、今夏同大会が開催されていれば、ルイス・エンリケ(Luis Enrique)監督率いる代表チームに選出されていただろう。(c)AFP