【7月19日 AFP】オーストラリアのスコット・モリソン(Scott Morrison)首相は18日、新型コロナウイルスのホットスポット(局地的流行地)から首都キャンベラに議員がウイルスを持ち込む可能性を警戒し、連邦議会の開会を2週間見送ると発表した。議会は8月4日から2週間予定されていたが、少なくとも8月24日まで開かれないことになった。

 首都キャンベラと首都特別地域(ACT)では国内の大半の地域と同様に感染が抑制されているが、シドニーとメルボルンでは感染者数が増加傾向にある。

 メルボルンを州都とする南部ビクトリア(Victoria)州当局は18日、州内の新規感染者について、過去24時間で217人確認されたと発表。17日には438人の新規感染が報告されていた。

 国内第2の都市であるメルボルンではこのところ感染者が急増し、住民500万人超がロックダウン(都市封鎖)下に置かれている。感染拡大は国内最大都市のシドニーでもみられ、人気のパブでメルボルンから来店した客の感染からクラスター(感染者集団)が発生したのを始まりに、感染者が局地的に増えている。

 人口約2500万人のオーストラリアでは、これまでに1万1400人超の感染と、感染による118人の死亡が報告されており、その圧倒的多数はビクトリア州と、隣接するニューサウスウェールズ(New South Wales)州に集中している。(c)AFP