【7月19日 AFP】中国の劉暁明(Liu Xiaoming)駐英大使は、英国が新空母を太平洋地域に配備すれば「非常に危険な動き」になるとしてけん制した。18日付の英紙タイムズ(Times)に掲載されたインタビューで明らかとなった。

 劉氏はタイムズ紙に対し、英国が欧州連合(EU)との貿易上の結びつきを今年中に断ち切る中、英国は軍の配備で「中国に対し米国と結託」してはならないと主張。

 さらに、「EU離脱(ブレグジット、Brexit)後も、英国は世界で重要な役割を果たしたいだろう」と述べ、太平洋地域への英軍配備は「重要な役割を果たす方法ではない」とも述べた。

 タイムズ紙は先週、英国の軍事計画担当者が、中国に対抗する国際協力の一環として、空母「クイーン・エリザベス(HMS Queen Elizabeth)」を太平洋地域に配備する計画を立案したと報道していた。

 同空母は、初の任務のため来年出港する予定。ルートには、南シナ海(South China Sea)で航行の自由への懸念が生じている海域も含まれる。

 しかし、中国による香港国家安全維持法の施行など、多くの問題をめぐって英中間の緊張が高まっている中、英国が同地域に空母をより永続的に配備する可能性も浮上している。(c)AFP