【7月19日 AFP】ツイッター(Twitter)で15日、著名人アカウントが相次いで乗っ取られた事件に関与したハッカーは国家や犯罪組織と関係のない若者たちだったと、米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)が17日、報じた。

 同紙は、ハッキングに参加した4人をインタビュー。4人は、今回のハッキングに参加したという主張を裏付けるログやスクリーンショットを同紙に提供した。

 4人によると、このハッキングを始めたのは「Kirk(カーク)」という名で呼ばれる謎のユーザーで、この人物はツイッターの複数のアカウントにアクセスすることができたという。

 ニューヨーク・タイムズの報道によると、4人は「@」マークと単一の文字や数字など、誰もが欲しがり簡単に売却できるような短いハンドルネームを奪うため、あまり有名ではないアカウントの乗っ取りにのみ関与していたと主張。

 ITセキュリティージャーナリストのブライアン・クレブス(Brian Krebs)氏によると、一部のハッカーは、ソーシャルメディアが立ち上げられて間もない頃に取得された短いユーザー名を持つアカウントを乗っ取ることに「こだわっている」という。こういったユーザー名は「オリジナルギャングスター(Original Gangster)」と呼ばれている。

 ニューヨーク・タイムズによると、ツイッターでの乗っ取りに関与したハッカーらは、ハッキングで奪ったユーザー名をウェブサイト「OGusers.com」で宣伝し、仮想通貨(暗号資産)ビットコイン(Bitcoin)での購入を要求。一方で若者ハッカーらは、著名人のアカウントが標的にされると、カークの仲買人として働くのをやめたと主張している。

 ツイッターでは15日、アップル(Apple)やウーバー(Uber)などの企業や、米ラップ歌手のカニエ・ウエスト(Kanye West)さん、富豪のビル・ゲイツ(Bill Gates)氏、バラク・オバマ(Barack Obama)前米大統領ら多くの著名人の公式アカウントが乗っ取られ、ハッカーらにビットコインの送金を促す詐欺の投稿がされた。

 暗号資産の取引を監視する「Blockchain.com」によると、ツイートに記載されたメールアドレスには、10万ドル(約1070万円)以上に相当するビットコインが送金されたという。

 ツイッターは、11月に行われる米大統領選の選挙運動にも利用されている。米実業家のイーロン・マスク(Elon Musk)氏やジョー・バイデン(Joe Biden)前米副大統領といった著名人アカウントが乗っ取られた今回の大規模ハッキングを受け、ツイッターのセキュリティーを疑問視する声が上がっている。(c)AFP/Glenn CHAPMAN