【7月17日 AFP】台湾の立法院(議会)で17日、政府の監察機関である監察院の人事をめぐって議員らが乱闘し、水風船が飛び交う事態に陥った。ここ2週間で3度目の大荒れとなった。

 乱闘になったのは、監察院の院長候補の陳菊(Chen Chu)氏の承認投票が行われた際。与党・民主進歩党(DPP)の議員が野党議員を殴る姿をカメラが捉えていた。

 一方、野党・国民党(KMT)の議員らは演壇に向けて水風船を投げ、民進党議員らはレインコートと段ボールで身を守っていた。

 国民党は、監察院の委員に指名された27人のうち24人が民進党と強いつながりがあると主張し、「史上最悪」の指名リストだと非難した。

 しかし午前中の騒乱をよそに投票は進められ、陳氏は院長として承認された。人権運動家として長年活動してきた陳氏は、国民党による独裁時代には6年間収監されたこともある。

 陳氏は先に、自身の院長指名が承認されれば、立場の公平性を保つために民進党を離党すると表明していた。(c)AFP