【7月17日 AFP】インドネシアで16日、有力な汚職捜査官に酸を掛け、片目を失明させたとして、警官2人に有罪判決が下され、両被告は収監された。汚職がまん延する同国では事件を受け、怒りが広がっていた。

【関連記事】著名な汚職捜査官、顔に酸かけられる インドネシア

 首都ジャカルタの裁判所は、2017年に汚職撲滅委員会のノベル・バスウェダン(Novel Baswedan)氏(43)を襲撃した罪で、被告2人をそれぞれ禁錮2年と1年6月の実刑に処した。

 バスウェダン氏は、ジャカルタのモスク(イスラム礼拝所)で朝の祈りをささげた後、徒歩で帰宅途中に襲われた。同氏は片目の視力を完全に失っている。

 検察は当初、1年を求刑していたが、刑罰が軽過ぎるとの批判が出ており、より長い刑期が言い渡された。

 一部の監視機関から最も腐敗した国の一つと指摘されているインドネシアでは、汚職捜査官らが脅迫や暴力の標的になる事例が相次いでいる。

 バスウェダン氏は過去にAFPに対し、襲撃の背後には警察高官がいるのではないかとみていると話していたが、個人名には言及していない。(c)AFP