【7月17日 AFP】ドイツ・ベルリンで開催されているテニスのエキシビション大会「ベット1エーシズ(bett1 ACES)」で大会ディレクターを務めるバーバラ・リトナー(Barbara Rittner)氏は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が起きている中で、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)が予定通り8月下旬に開幕できるのか疑問を投げかけている。

 女子の国別対抗戦フェドカップ(Fed Cup)のドイツ代表監督も務めているリトナー氏は、独日刊紙ベルリナー・モルゲンポスト(Berliner Morgenpost)に対して、「女子ツアーが計画通りに8月上旬から欧州で始まるのは現実的だと思う」「だけど、全米で感染者が莫大(ばくだい)な数に上っていることからすれば、8月下旬にニューヨークで全米オープンが行われるとは思えない。特に渡航制限がかなり厳しいから」と語った。

「選手として、自分なら現地には行きたくないと思う」

 米国は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が世界で最も深刻な状況となっており、これまでの死者数は約13万5000人で感染者数は350万人以上にも上っている。これに対して、ドイツでは現在のところ感染者数が約20万人で、死者数は約9000人となっている。

 リトナー氏がトップを務める今回のエキシビション大会では、厳格な衛生管理が施されている。今季の男女ツアーは来月から再開される予定で、男子プロテニス協会(ATP)と女子テニス協会(WTA)にとって、同大会はそのモデルケースとして活用されている。

 女子ツアーは来月3日にイタリアのパレルモ・レディース・オープン(Palermo Ladies Open 2020)で再開された後、プラハ・オープン(Prague Open 2020)に続いて、ニューヨークでウェスタン&サザンオープン(Western & Southern Open 2020)が行われ、同31日から全米オープンが開幕する。

 男子ツアーは8月中旬に米首都ワシントンで行われるシティ・オープン(Citi Open 2020)で再開された後、ウェスタン&サザンオープンを経て全米オープンに突入する。(c)AFP