【7月17日 AFP】アルジェリアは医療従事者を保護する新法を制定する計画であることが、首相のウェブサイトに掲載された声明で明らかとなった。

 声明によると、同国では新型コロナウイルスの感染が発生して以来、「医師や医療補助者、行政職員に対する身体的あるいは言葉による暴力」が増加。「公有資産や医療機器を損壊する行為」も起きているという。

 首都アルジェの南東約125キロに位置する都市ブーイラ(Bouira)の保健当局者によると、同市では13日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって死亡したとみられる患者の遺族が、病院から遺体の引き渡しを拒否されたことに腹を立て、院長の事務所に押し入った。院長は遺族から逃げようと窓から飛び降り、足に軽傷を負った。

 同国で新型コロナウイルス流行の動向を監視する科学委員会の報道官は定例記者会見で、新たに585人の感染者が16日に確認され、今週確認された1日当たりの新規感染者数を更新したと発表。同国の累計感染者数は2万1355人となり、そのうち1052人が死亡したという。

 アルジェリアでは、6月初めからコロナ対策措置の緩和が進められていたが、感染者数が再び増加。政府は16日、アルジェなど一部地域で実施されている部分的な封鎖措置を継続すると決定した。

 当局は感染者数の増加について、人々が「緊張をゆるめ」、予防措置を「順守しなかった」ことが原因だとしている。(c)AFP