【7月17日 AFP】台湾で16日、中国の台湾に対する軍事的圧力が高まる中、中国が海から襲撃した想定の軍事演習が行われた。この中でヘリコプター1機が墜落し、正副操縦士が死亡した。

 13日に始まった5日間に及ぶ定例の大規模な実弾演習の一環で、民主主義の台湾の防衛力を誇示する目的がある。16日の演習には兵士ら約8000人が参加。中部台中(Taichung)市に上陸を試みた中国軍を、戦闘機や艦艇、地上軍が迎撃する訓練が行われた。

 軍の発表によると、墜落したのはベル(Bell)のOH58Dヘリコプター。演習を終え新竹(Hsinchu)空軍基地に戻る際だったという。

 中国政府は台湾を自国の領土の一部だと主張しており、いずれ統一を目指し、そのためには武力行使も辞さない構えを見せている。

 台湾の蔡英文(Tsai Ing-wen)総統は演習の視察後、「堅固な防衛力と台湾を守るという強い決意を世界に示した」とツイッター(Twitter)に投稿した。

 映像は16日撮影、蔡総統の演習視察の映像は台湾国防省などが同日撮影・提供。(c)AFP