【7月22日 AFP】新型コロナウイルスの患者の中には自分のことを「長期患者」「長期感染者」、または単純に「生存者」と呼んでいる人たちがいる。このウイルスの存在が知られるようになったときから今まで、ほぼずっと病気のままの人もいる。

 世界的な流行開始から6か月。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、当初推測されていたよりもはるかに多くの症状を引き起こすことが明らかになってきている。しかも、あらゆる年齢層の多くの人々で数週間から、時に数か月間にもわたって症状が続いている。

 英国の司法精神医学者ジェニー・ジャッジ(Jenny Judge)氏にとって、新型コロナとの長旅は3月に発熱、せき、頭痛、呼吸障害が表れたときから始まった。それ以降、ジャッジ氏は動悸(どうき)ややけどのような発疹、そして「COVID(コビッド)つま先」と呼ばれる指のかゆみと皮膚症状など、次々と表れるさまざまな症状を経験してきた。

 ある時は意識がもうろうとし、犬が言葉を話しているように聞こえたが、特に驚きはしなかった。発症から111日目にAFPの取材に応えたジャッジ氏は、「今は腹部に来ている段階」だと語った。

 現在、世界の新型コロナウイルス感染者数は1400万人以上に上り、死者は61万人を超えた。一方、約800万人以上が「回復した」とされている。だが、これらの数字は状況を完全には伝えていない。