【7月15日 AFP】山梨県の遊園地、富士急ハイランド(Fujikyu Highland)が、新型コロナウイルスの感染拡大を避けるために経営陣2人がジェットコースターに乗りながら「心の中で絶叫」する方法を実演した動画を公開し、国内外から大反響が寄せられている。

 富士急ハイランドを運営する富士急行(Fujikyuko)の広報担当者がAFPに語ったところによると、動画は成功を収め、来園者はジェットコースターに乗っている間も声を上げなくなったという。

 先月公開されたこの動画では、経営陣の2人がそれぞれスーツとネクタイ、シャツとちょうネクタイ姿で、声一つ出さず真顔のままジェットコースターに乗る様子が映されている。聞こえてくるのは風の音とジェットコースターのきしむ音だけだ。動画の最後には、「絶叫は心の中で」とのメッセージが表示される。

 ソーシャルメディア上ではこのメッセージについて、2020年について人々が感じていることをうまく言い表しているとの声も上がっている。

 日本では、新型ウイルス流行に伴う制限措置が緩和される中、運営を再開した各テーマパークが来園者に対して絶叫の自粛とソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)を求めている。富士急ハイランドでは、名物アトラクションの「フジヤマ(Fujiyama)」に絶叫せずに乗れた人に対して記念写真の価格を割り引くキャンペーンも行っている。(c)AFP