【7月14日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦しているレッドブル(Red Bull)のクリスチャン・ホーナー(Christian Horner)代表は、第2戦シュタイアーマルクGP(Styrian Grand Prix 2020)決勝でレーシングポイント(Racing Point)が使用したマシンの合法性についてルノー(Renault)が抗議したことを受け、「誰もが」今季のレーシングポイントの速さを憂慮するはずだと述べた。

 メルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)が優勝を飾り、レーシングポイントのセルヒオ・ペレス(Sergio Perez)が17番グリッドから急浮上して6位でフィニッシュした12日の決勝の後、ルノーは正式に抗議した。

 ルノーは抗議の中で、レーシングポイントの特定の「リステッドパーツ」が独自の設計ではないマシンを造り上げており、F1の競技規則に違反していると主張している。

 スチュワードは、この抗議が許容できるものだと判断。国際自動車連盟(FIA)はレーシングポイントからフロントとリアのブレーキダクトを押収し、メルセデスにも昨年のマシンで使った同様のパーツを提出するよう求めた。

 レッドブルのホーナー代表は、「誰もがレーシングポイントのことを憂慮するはずだと思う。レースのある時点では、ペレスは(バルテリ・)ボッタス(Valtteri Bottas)のメルセデスよりも速かった」とコメントした。

「ボッタスのタイヤがレーシングポイントよりも周回を重ねていたことを考慮すると、ペレスは0.3秒から0.4秒ほど速かった。だから、彼らの速さは印象的なものだった」

 ペレスのチームメートで、7位フィニッシュとなったランス・ストロール(Lance Stroll)は、チームにはレースで「2番目に速いマシン」があると感じているという。

 ストロールは「異論はあるかもしれないが、僕らには2番目か、もしかしたら3番目に速いマシンがある。ルノーやマクラーレン(McLaren)、他の多くのライバルより速かったのは間違いない」と述べた。

 レーシングポイントのエンジンはメルセデスから供給されており、拠点としている英シルバーストーン(Silverstone Race Circuit)は、メルセデスの拠点とも近い。昨年のコンストラクターズ選手権で7位に終わったレーシングポイントは、2018年に新オーナーのローレンス・ストロール(Lawrence Stroll)氏に買収されてから力を伸ばしている。(c)AFP