【7月13日 AFP】ブルガリアで、ボイコ・ボリソフ(Boyko Borissov)首相の保守政権の汚職に抗議し内閣総辞職を求めるデモが、首都ソフィアなど複数の都市で4日間にわたり続いている。

 ソフィアでは12日、政府庁舎前に3000人以上が集まり、「マフィア」「辞任しろ」などと叫びながら議会へ向かって行進した。

 デモの発端は9日、重武装した警察と検察が大統領府に強制捜査に入り、ルメン・ラデフ(Rumen Radev)大統領の法務・反汚職担当の側近と安全保障・防衛担当の側近の身柄を拘束したことだ。2人は利益誘導と国家機密の暴露に関する個別捜査の取り調べのため連行され、双方のオフィスが捜索を受けた。

 この強制捜査は、社会党のラデフ大統領に対する政府と検察の攻撃だとして国民の怒りを招き、ソフィアで大規模なデモが発生した。

 ラデフ大統領はボリソフ政権を公然と批判してきた人物で、現在の内閣を「オリガルヒ(新興財閥)とつるんでいる」と非難している。

 ボリソフ首相は11日、辞任を否定した。だが、反対勢力は首相の辞職を要求するオンライン署名運動を開始し、100万人分の署名を集めることを目指している。(c)AFP