【7月13日 AFP】20F1第2戦のシュタイアーマルクGP(Styrian Grand Prix 2020)は12日、決勝が行われ、メルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)がポールトゥウィンで今季初、自身通算85勝目を飾った。2位にはチームメートのバルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)が入り、メルセデスはワンツーフィニッシュを果たした。

 1週間前に同じレッドブル・リンク(Red Bull Ring)で行われた開幕戦のオーストリアGP(Austrian Grand Prix 2020)で4位と惨敗したハミルトンは、総合優勝6度の貫禄を見せつけて完勝。また、ミハエル・シューマッハ(Michael Schumacher)氏の持つGP最多勝利記録まで6に迫った。

 開幕戦で勝利したボッタスはハミルトンの13.7秒後にフィニッシュ。メルセデスは堅調なレースでオーストリアでは2015年以来のワンツーを遂げた。

 レッドブル(Red Bull)勢は終盤のマシンダメージで失速したマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)が3位に入り、アレクサンダー・アルボン(Alexander Albon)は4位争いを制した。

 ドライバーランキングはボッタスが首位を維持し、2位にハミルトン、3位にマクラーレン(McLaren)のランド・ノリス(Lando Norris)がつけた。

 ノリスはスリリングな展開となったファイナルラップで2台をかわして5位でフィニッシュし、17番手スタートのセルヒオ・ペレス(Sergio Perez)が6位、ランス・ストロール(Lance Stroll)が7位とレーシングポイント(Racing Point)勢が続いた。

 8位はルノー(Renault)のダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)、9位はファステストラップを記録したマクラーレンのカルロス・サインツ・ジュニア(Carlos Sainz Jr.)、10位はアルファタウリ(AlphaTauri)のダニール・クビアト(Daniil Kvyat)だった。

 フェラーリ(Ferrari)勢はオープニングラップのターン3で接触し、その後リタイアに。誤ってインを突いて今季限りでチームを離れるセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)と接触したシャルル・ルクレール(Charles Leclerc)は謝罪した。

 表彰台でハミルトンは拳を突き上げ、世界中で広がる人種差別への抗議活動に敬意を表した。

 レース前のセレモニーでは、人種差別に抗議し地面に片膝をつくドライバーもいたが、少なくとも4人は起立したままで、セレモニー自体に参加しないドライバーもいたが、ハミルトンは1968年のメキシコ五輪でトミー・スミス(Tommie Smith)氏とジョン・カーロス(John Carlos)氏が行った「ブラックパワー・サリュート(Black Power Salute)」を思わせるジェスチャーでメッセージを伝えた。(c)AFP