【7月12日 Xinhua News】中国江西省(Jiangxi)の鄱陽湖(Poyang Lake)で12日午前0時(日本時間同1時)、星子水文観測所の水位が1998年の大洪水時の水位22・52メートルを超えた。中国最大の淡水湖は観測史上の過去最高水位を突破した。

 同省では長引く大雨と上流からの増水が重なり、省内の河川の水位が急激に上昇。11日時点で警戒水位を超えた水文観測所は32カ所に達した。増水した河川が流れ込むことで鄱陽湖の水位も高まり、長江の増水により同湖の水が流れ込めなくなる「バックウォーター現象」も起きていることから、水位の上昇は今も続いている。

 同湖では5日午前1時に警戒水位を超え、その後1週間ほどで史上最高値を突破した。

 同湖流域は現在、1998年以来最大の洪水被害に見舞われている。同省防汛抗旱指揮部(干ばつ洪水対策本部)の最新の統計によると、同流域で11日午後5時までに大雨や洪水、冠水などで被災した人は約521万人。約43万人が緊急避難し、45万5千ヘクタールの農作物が被害を受けた。

 省内各地からの報告をまとめると、同省が洪水対策に動員した人員は10日時点で延べ10万人余りに上る。(c)Xinhua News/AFPBB News