【7月12日 Xinhua News】中国の大運河の畔に位置する天津市(Tianjin)武清区(Wuqing)には「楊村糕干」という有名な伝統菓子がある。明代永楽年間に誕生したこの菓子は、良質の米と砂糖を原料とし、浸漬(しんせき)、圧縮、ふるい、発酵、成型、加熱など約10工程を経て作られ、口当たりはふわふわと柔らかい。清代には宮廷への献上品となり、皇帝からも称賛されたという。

 1915年、老舗菓子屋の楊村万全堂が製造した糕干がパナマ・太平洋万国博覧会に出品され、銅賞を受賞した。2007年には楊村糕干の製作技法が、天津市の第1次無形文化遺産リストに登録された。

 楊村糕干の製作技法は今日まで15代にわたって継承されている。運河文化の継承とともに、伝統菓子もまた消費者の味蕾(みらい)を刺激し、伝統の味わいが受け継がれていく。(c)Xinhua News/AFPBB News