【7月11日 AFP】国連安全保障理事会(UN Security Council)は9日、内戦下のシリアへの越境人道支援を6か月延長する決議案の採決を行ったが、ロシアと中国が拒否権を行使し否決された。外交筋が10日、明らかにした。越境人道支援は同日に期限切れを迎える。

 決議案は、ドイツとベルギーが提出。安保理理事国15か国のうち13か国が賛成に回ったが、ロシアと中国はより限定的な延長案を支持しており、今週2回目となる拒否権を行使した。安保理は今後、ロシアが対案として提出した議案の採決を行う見通し。

 ロシアと中国は、国連による越境人道支援の承認はシリアの主権を侵害しており、今後はシリア当局を通じた支援を増やしていくことが可能だと主張している。(c)AFP/Philippe RATER